カウンセリングルームから見える風景
「死にたい」と言われたら、どうしたらいいの?

こんにちは。香港でカウンセラーをしている藤森です。
「死にたい」だなんて、言葉を見るだけで、私たちはドキッとしてしまいます。
ましてや、身近な人や子どもが口にした時には、多くの人は平静ではいられないでしょう。
でも、そんな言葉を聞いてしまった時、どんな風に返したらいいのでしょう?
ポイントは、相手の気持ちを聞けるかどうかです。

☆「そんなこと、言わないで」は誰のため?
驚いてしまうと、とっさに「そんなこと、言わないで」と私たちは返してしまいがちです。
ましてやお子さんが口にした時には、「そんなこと言っちゃいけないよ」と相手の言葉をなかったことにしてしまいたくなります。
これは、私たちが、動揺したからこそ、思わず口にしてしまうだけです。
決して、相手の気持ちを聞いていない、むしろ、「言わないで」、「聞きたくない」と、封じ込めているのがわかるでしょうか。

☆「どうしたの?」と聞く姿勢を見せる
一番いいのは、相手の話を聞いてあげることです。
驚きすぎず、落ち着いて、ゆっくり聞きましょう。手が離せないことがあるのであれば、「きちんと話聞きたいから、ちょっと待ってくれる?」と相手に、話を聞く気持ちがあることだけは伝えましょう。

☆解決策よりも、気持ちを聞く
死にたい気持ちになっている人の多くは、既に考えすぎるほど考えて、それでも解決策が見つからなくて、困っています。
また、多くの人は、抑うつ症状と言われる鬱っぽい状態になっています。
この状態で、「あれはしたの?」「こうしたらいいよ」などと言われても、決断を迫られて苦しい思いをしてしまいます。
まずは、緊急に対処しなくてはいけないことがあるかどうかを確認。
現状維持、先延ばしできるのであれば、つらさに共感して、気持ちを聞くことにフォーカスしましょう。

☆専門家につなぐ
話を聞いてもらうと、気持ちは軽くなります。
これが、最初にSOSを聞いた人にできる、大事な役割です。
ただ、これで問題が解決したわけではないのです。
「死にたい」の言葉を軽く見ないで、精神科医、カウンセラーなど、専門家につないでください。

「ちょっと楽になったから、大丈夫」と、おっしゃる方は多いです。
また、「薬は飲みたくないから、行きたくない」という方もいるでしょう。
そんな時は、睡眠の質を確認してあげることが、助けになることがあります。

「眠れてる?」
「すぐに寝付ける?」
「ぐっすり眠れる?」
「朝起きた時に、眠れた感じがある?」

多くの人は、長時間横になっていても、寝入るのに時間がかかったり、何度も起きてしまう、夢ばかり見て眠りが浅い…など、睡眠の質に問題が起きています。

「まずは、睡眠を改善しよう」と専門家につないでください。
精神科医であれば、睡眠薬をはじめ、不安や夢見の悪さを和らげるようなお薬を処方することもできます。カウンセラーであれば、身体をリラックスさせるための、工夫をお伝えしたり、不安の解消をお手伝いできます。

 

Suomi Fujimori
臨床発達心理士。2012年より香港に移住。個人・カップル・ファミリーを対象としたカウンセリングを、日本語・英語で提供しています。

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