くらす香港 陸

暮らしてみて見える・感じる香港を各フィールドで活躍する女性に伺いました。

 

日本語で我が家のいいところを伝えたい

 

ジョセさん

職業:香港案内人

ジョセさん

プロフィール
香港出身。高校卒業後日本へ語学留学、日系商社勤務、字幕翻訳、雑誌記者、マーケティング業を経て、現在動画配信チャンネル「ジョセ香港ガイド」でタイムリーな香港情報を発信中。二児の母
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とにかく日本が大好き!

私は香港生まれの香港人です。私が小学生の頃、テレビでは日本語のアニメが放送されていて、その頃から日本が好きになりました。日本のアイドル全盛期、私はマッチの大ファンでした。
日本が好き好きで、中学生の時に香港にある日本語学校に通い、日本語のテキスト全て勉強し終えました。当時、まだ文通の文化があり、私にも日本人のペンフレンドがいました。
そのペンフレンドはアラン・タムとジャッキー・チェンのファンで、私は光ゲンジに夢中で、お互いの国に興味と憧れをもっていました。
中学(香港は中高一貫)を卒業後、どうしても日本へ行きたくて、語学留学をさせてもらいました。私の家は決して裕福ではなかったけど、お母さんが留学費用を工面してくれて、日本への留学が叶いました。ラッキーだったのは、文通を通じて交流していたペンフレンドがホストファミリーになってくれたことです。私は特別頭がいいわけでもなく、要領がいいわけでもないのに、日本語能力検定1級に合格できたのは、日本語の歌やドラマをよく見たり聞いたりしていたことと、何よりもホストファミリーとの生活で100パーセント日本語の環境にあったおかげだと思っています。

日本人みたいな香港娘

留学を終えて香港に戻り、日系の商社にマーチャンダイザーとして採用されました。上司が関西のおじさんで、「こんな日本人みたいな香港娘は見たことない」と可愛がってくれました。そこで3年ぐらい働きましたが、中国への出張が多く、旅行会社に転職。その後、日本のテレビドラマの全盛期がやってきて、ドラマの翻訳家に転身。その頃、太陽新聞が新しく東touchという雑誌を作るにあたって、日本関連の芸能記者を募集しており、私は日本語ができることとドラマの字幕の仕事のおかげで日本の芸能人やトレンドに明るかったことが採用の決め手となり、日本に駐在員として派遣されたのです。

ジョセさん
↑本人中央。香港の歌手衞詩が日本で大麻所持で起訴され、裁判の取材。

大好きな日本で、大好きな日本語を使って仕事ができる、色々な芸能人を会って取材し、記事を書く。とにかく楽しい1年でした。そして、記者会見の会場で、別の香港の雑誌者からスカウトされ、Next Magazine(壹週刊)に転職します。こちらでは、記者に加えて、日本関連の仕事なら様々なタスクを任され、15年間勤務しますが、紙媒体の衰退により廃刊。

「自分」を商品としてプロデュースする

その後、マーケティングの仕事に就き、3年半たった頃、今後のキャリアプランをどうするかを考え、SNSのマーケティングのコースを勉強することにしました。クラスメートは、何らかの仕事を持っていて、そこで関わっている商品をどう売るかを勉強するために参加していました。私は、何を売ろうかと考えた時、商品は「自分」にしようと決めました。そして、自分とは何者かと考えた時、やはり日本語しかないと思いました。
香港人が香港人に日本の旅行やファッションなどの情報を発信する人はたくさんいました。私は誰もやっていないことをしようと思い、香港人が日本語で日本人に香港を紹介することにしました。香港の何を紹介するかをマーケットリサーチし、日本人向けに香港に関する全てのこと、地元の目から見たリアルな香港を紹介する観光ガイドを今年の2月にスタートしました。

ジョセさん
↑5月12日に行われたお釈迦様の誕生日の恒例行事
長州島の饅頭祭りの饅頭タワー前で

SNSでの情報発信なら、コストもリスクも低いので、自分で動画を撮って、編集も行います。
記者だったとはいえ、以前は専門チームがいて分業だったため、撮影も編集は素人同然。そこから撮影・編集のレッスンを受け、企画・台本・出演・撮影・編集まで一人でこなすようになりました。

パーフェクトではないけど香港は我が家

地元の人でないと知らない、ガイドブックに載っていない情報、それとブランドのイベント、無料のアクティビティなど楽しいイベントをタイムリーに紹介して行きたいです。
この動画配信チャンネルを始める前までは、香港をおもしろいとは思っていませんでした。ところが、日本人に紹介することが前提なので、外国人の目線で香港を見つめてみると、我が家香港が美しく面白い場所に見えてきました。知らなかったこともたくさん出てきて、いままで足を止めてみようともしなかったものが面白いものに見えて、毎日学んでる感覚です。このチャンネルを始めてから 知らなかったこともたくさん出て来ました。

1997年返還の前の香港を知っているので、その頃と比べると今はパーフェクトとは言えない状況だけど、我が家を愛する気持ちには変わりはありません。その我が家のためにも自分ができる日本語で我が家のいいところを伝えたい、これが私ができる恩返しだと思っています。

 

香港に関する10の質問
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1、日本に住んでから香港に戻った時、香港で一番驚いたこと/カルチャーショックだったことは何ですか?
〜94年の時ソフトドリンクとしてお茶が販売されてなかったこと

2、香港のすごい、いいなと思うところは何ですか?
~スピード

3、香港のちょっと残念、嫌だなと思うところは何ですか?
~マナーをもっと守ってほしいこと

4、 香港で食べた物で一番番美味しかった料理は何ですか?
~西營盤高街英記麵家の叉燒河粉

5、 香港で食べた物で「これは無理!」/苦手という料理は何ですか?
~甘すぎる凍奶茶

6、日本人にあげる買うお土産を教えてください。
~白花油

7、香港に来た親戚や友達が来た時案内する場所はどこですか?
~シティーホールのマキシムで飲茶する

8、ご自身にとってのパワースポット/好きな場所はどこですか?
~スターフェリーの中で見るビクトリアハーバーの夜景

9、 香港で得た最大の財産(有形・無形)は何ですか?
~本物の香港人(=香港生まれ)の根性

10、香港で挑戦したい/やりたいことはありますか?それは何ですか?
~今頑張り中のジョセ香港ガイド

 

これから香港に来る方・来たばかりの方へ応援メッセージ
香港人の声のボリュームが大きい。町のスペースが狭い。高層ビルがありすぎて空が見えない。香港はパーフェクトではない。でも、パーフェクトなところって地球に存在しないと私は思います。香港は香港なりの魅力があります。居れば居るほど良いところが見えてきます。それは人柄であったり環境であったり様々です。是非体感してみてください。

 

《あとがき》
SNSで見かけたジョセ香港ガイドのジョセさんとは何者なのか?を知りたくてインタビューを申し込みました。お会いする前は、動画の中で流暢な日本語と広東語を話すJoseさんは、恐らく①日本育ちの香港人か②お母さんかお父さんが日本人の日港ミックスか③ご主人が日本人、のどれかだと想像していましたが、全部はずれ!そして、その正体は、こよなく日本を愛し、香港人であることに強い誇りを持つ生粋の香港小姐で、ご主人はフランス人、でした。いまこの瞬間の香港の情報をJoseさん本人が本音で発信している様子が素敵だなと思いました。Jose香港ガイドを見ていろいろ出かけたくなりました。聞き手:コンスミコ

May 15, 2019