楊さちこさんのコラム

インタビュー


楊さちこさんのコラム

楊さちこさん  中医学博士

日本と香港のアジアコスメブームに火をつけたアジアンコスメの第一人者。「中国の知恵」からきれいを追求した結果、「中医学美容」にたどりついた。商品開発から、美に関するトータルプロデュースを手がけると同時に、中国・南京中医薬大学・教授、同大学付属・東方美学研究院の院長という教鞭を取る立場に。ほかに世界中医薬学会総合会亜健康専業委員会常務理事、香港美容業総会副会長なども務める。セミナーやツボマッサージなどの 講習会も開き、「楊さちこ式美容メソッド」を伝えている。著書には「中国化粧品探検」「アジアのきれいはアジアが守る」など。2005年に発刊された「漢方美肌生活」が話題になり、ますます活躍の幅を広げている。香港在住20年。

URL: http://www.yo-sachiko.com/

インタビュー子育てに関する本は、以下の2冊がある。各100HK$(2冊セットで180HK$)。
香港内の日系書店で発売中。
「わたしの香港的子育て大発見~元気編~」
「わたしの香港的子育て大発見~やるき編~」

 


インタビュー

「楊さちこの元気の基本~/For Kids~」

アジアンコスメの第一人者である楊さちこさんのお名前は、みなさんもどこかでご覧になったことがあるかもしれません。現在は南京中医学大学教授で、化粧品の開発などでもご活躍中の楊さちこさん、実は私たちと同じく子育て中のママさんです。

子育て中の楊さんによる子供の未病管理方法についてのコラム「楊さちこの元気の基本~/For Kids~」を20回にわたり掲載していきます。未病管理方法とは、病気を予防するために簡単にできること。子育てで時間に追われている方にも取り入れや すいものばかりです。これを機会に、大切なお子さんの健康、そして自分の健康についてもみなさんに考えていただけるとうれしく思います。

第1回目は、楊さちこさんへのインタビューをお届けします。

Vol.1 楊さちこさんへのインタビュー

楊さちこさんに「子供の未病管理方法」に関することをいろいろ答えていただきました。

「子供の未病管理方法」について、考えるきっかけとなったことは? 

それはやっぱり、出産がきっかけです。お勉強ではわかってはいたのですが、実際、自分に子供が出来て、急に舌が白い苔だら けになったり、夜中に熱を出したり、滝のように戻したりなどなどを体験したことが大きいですね。子供がしんどいだろうと思うと、しんどくならないようにす るために出来ることは全部してあげたい!!と思ったんですよ。

それで、いろんな文献を引っ張り出したり、南京中医薬大学の教授陣にご相談したりして、「簡単で、スキンシップにもつながる子供の未病管理方法」を自分なりに構築していったんです。


「子供の未病管理方法」を実践していくには、常日頃から子供の様子を見ていることも大切だと思いますが、楊さんがお子さんとのコミュニケーションに気をつけていることはありますか?

なるべく一緒にお風呂にはいるということ。お風呂で体を洗ってあげることにより、体の異常に気がつきやすくなります。

それから、目を見て話をする。子供だからといって適当な返事はしない。きちんと説明するということです。わたしは、月の半 分くらい香港にいないのですが、どこへいって、なにをしてくるか、いくつ寝れば帰ってくるかもきちんと伝えます。そして、約束したことはきちんと守りま す。

大人もそうですが、子供もストレスで病気になったりするんです。だから、精神の安定を一番に考えます。

「楊さちこの元気の基本~/For Kids~」は「食で健康になり、病気を予防する」というコンセプトのコラムですが、楊さん自身も食生活を見直して健康になったと感じることはありますか?

中医学では、「病気ということを意識したときに、まず、食で養生し、それで駄目だったときにはじめて薬にたよる」という考 え方があるのです。朝、昼、夜ときちんと食養生することによって、一番うれしいのは、カラダの無駄な肉が少なくなってきたということです。それから、風邪 を本当に引かなくなりました。

「目の疲れに効く食とツボ」のように病気予防のための食とツボをコラムで紹介していただきますが、ツボ押しのコツなどがあれば教えてください。

ツボを刺激するマッサージは、家庭でもっとも手軽にできる健康法で、体の血行が促進されるので、内臓の機能や、自然治癒力を高めることになるのです。

マッサージを行うときは、まず、ツボの位置を確認し、押してみて痛みを感じるところが目安です。その部分を少し痛みを感じ る程度の強さで、揉み解すように指で押さえます。特に肩こりなどは強くマッサージすると、「もみ返し」が生じ、かえって凝りをひどくする場合があるので、 やさしく指圧することが大事です。

指圧のポイントは、ツボを垂直に押すこと。たとえ手が届く位置のツボであっても、子供は自分で押すことが出来ないので、お 母さんがしてあげてください。小さい子供のツボの位置がはっきりとわからない場合は、そのあたりを手のひらでやさしくさすってあげるだけでもいいと思いま す。子供にマッサージしてあげるということは、スキンシップでもあり、お母さんとの肌のふれあいは、ツボを刺激して疲れを和らげるのと同じくらいに子供の こころに栄養をあたえることになるのです。

マッサージの時間は人や症状によっても違うのですが、子供の場合は寝る前の5~10分間がベストだと思います。リラックスもするので、寝つきもよくなり、熟睡できるようになりますよ。

「楊さちこの元気の基本~/For Kids~」のコラムでの内容は、大人の病気予防にも効くのでしょうか?

もちろんです。子供から大人までオッケーなものばかりです。「母子同服」という言葉があるのですが、親子一緒にするのがいちばんいいです。

最後に私たちになじみのある西洋医学とあまりなじみのない中医学についての質問です。病気になってしまってからのことですが、たとえば風邪の場合。西洋医学の薬と中医学の薬(漢方薬)の違いはどのようなところなのでしょうか?

風邪という病気とたかかうか、風邪を引くことによって崩れたからだのバランスを整えるかというのが違いだと思います。

香港人は、風邪にかかったときには、まず西洋医にいって、風邪という病気を治し(局部的治療ですよね)、それによって崩れたカラダのバランスを漢方を飲むことによって整えるということをします。

楊さちこさん、お忙しいところありがとうございました!

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