失敗しないアマさん選び
コラム筆者:Y.M. 香港滞在:かれこれ、10年 子供:2006年1月生まれの女の子が1人
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失敗しないアマさん選び~前編
昨年、我家には計4人のアマさんがやって来て、うち3人は去っていきました。
そうです。一年で4回もアマさんが変わったのです!
それも、総勢100人近いアマさんとインタビューした結果です!!!(国籍もフィリピン人、インドネシア人、インド人、スリランカ人と様々です。)
そんなアマさんに振り回された後味の悪い経験を、このサイトをご覧になっている頑張る香港在住の賢明なママさんに体験して欲しくはありません。
そこで、これからアマさんを雇用しようとお考えの方、アマさんを変えようかなぁ~とお考えの方に反面教師として活用して頂ければと思います。
(ここでは、我家に迎え入れたアマさんをそれぞれ、1号、2号、3号の名称で呼ばせて頂きます。また、ここに登場した話は、すべて実話に基づかれています。)
アマさん選びはお見合いと一緒!
一番大事なのは、フィーリングだと思います。ビビっとくるものを感じなければ、雇用まで話しも進まないと思います。
相手も生活がかかっていますので、面接時の真剣さはまさにお見合いさながらです。短い時間でいかに自分の魅力を引き出せるか。
すべてはこれにかかっていますので、面接時の印象がかなり重要になってきます。
<失敗しないアマさん選びの注意事項10か条>
① 前の雇い主への電話コンタクトが不可の人は要注意
私の失敗した1号から3号までのメンツはみんな、これに該当しました。
理由はどうであれ、前の雇い主に電話で話を聞けないような人はいけません。
また、書面は形式的なものが多く、信憑性がないのであまり信用できません。
② やたら愛想がいい人/笑顔がない人は要注意
前者はいわゆる、営業成績ナンバーワンのセールスマンタイプの人です。
スムーズな話ぶりと、満面の笑みにうっとりしたりもしますが、よーく聞いてみると、話しに誇張が多く、つじつまがあっていなかったりします。
私が実際に面接したアマさんのうち数人は、自分の素晴らしい働きぶりに、今の雇い主は最低賃金を越える給料を出していると話していました。
(=我家も、最低賃金以上を払って欲しいというアピールです。)
・・・が、実際、雇い主に確認すると、そんな事実はないと言われ、度肝を抜かれた事があります。
後者の場合、採用後も笑顔は見込めません。
特に子供のお世話をしてもらう場合、笑顔はとっても大切だと思います。
2号は、面接の際、あまり笑顔のない人でした。でも、緊張しているもの・・・と思い採用すると、面接の時と同じように、その後も笑顔が少ない人でした。
最後に2号は、娘を便器に落とし、ベッドから落とすという大事件を起こし、我家を去っていきました。
その話も、本人からは聞いたものではなく、話ができるようになった娘の口から出てきたものです。
その経験がすごく怖かったらしく、トイレとベッドに行くたびに、今でも時折、その時の様子を実況中継してくれます。そして、娘は2号の事を怖い、怖いと未だに言います。
笑う角には福きたる。そうじゃない角には、凶きたるですよね。
③ 面接時に質問が多い人には要注意
面接時に質問が多い人は、働き始めてからも注文が多い傾向にあります。
ちなみに1号を我家に迎え入れた当日、部屋に必要なものはありますか?と聞くと、
「鏡が欲しい」と言うので(しかも大きい姿見)、わざわざ主人と一緒に大きな姿見を買ってきて設置しました。
するとその日から、「テクマクマヤコン、テクマクマヤコン私はき・れ・い・・・。」と、常時、鏡を見ては、自分の姿にうっとりしだしてしまいました。
④ 高学歴の人には要注意
高学歴の人には英語が上手な人が多く、子供の教育のためにも良いだろう!と思う方も多いと思います。
面接した人の中には、本国では助産師、看護師、教師等の専門職だった事をアピールする人もいました。
そこで、私も1号と3号を高学歴者から選任してみました。
特に3号は教員の資格を持ち、教師の経験もあるなかなかの人材。
・・・と思いきや、彼女達の心の中には、
「私は大学まで行って専門知識もあるのに、どうしてアマの仕事をしないといけないの・・・?!」と、いう気持ちが強く悶々としている人も多いような気がします。
無論、自分の仕事に誇りを持てずして、良い結果なんて出るわけがありません。
頭の良さも裏目にでるとずる賢く映り、頭でっかちの人間に映って仕方なく感じてきたりします。
高学歴のアマさんは上昇志向が強いので、最近は、香港で働きながら、カナダ移民を狙って、いそいそとその準備をしている仮面アマさんが多いという話もよく聞かれます。
⑤ 1つの家庭で長年勤めている人には要注意
普通に考えると、1つの家庭で長期勤務をしている人は、忠誠心があり長く勤めてもらえそうで良いかも・・・と考えるのが一般的だと思います。
私もそう考えていました。
そこで、1コントラクト毎(2年毎)に雇い主を変更していた、1号や2号とは違う、3号が登場しました。
結果は・・・というと、難しいです。
同じ家庭で長期間勤めていると、前家庭とは違う流儀に合わせて自分を変える事に、少なからぬ抵抗を感じるようです。
しかも、1つの家庭で長期勤務している人には年配の人が多いです。歳をとると、自分も含め頑固になるので、今までのやり方を変えるなんて、そんな事は身体が受け付けません。
しかし、使い手にとってこれには、非常に面倒なものがあります。
⑥ おしゃべりな人には要注意
我家の1号と3号は大変おしゃべりな方々でした。
食卓では、必ずアマさんが一番多く話していました。そして、話に夢中になりすぎて最後まで食卓を離れません。
1号からは自分の娘の自慢話を散々聞かされました。
私の娘と自分の娘を比較して、「うちの子が、この子くらいの時にはこんな事もできた、あんな事もできた・・・。」と、自慢話のオンパレードになる事もよくありました。
あなた、私の友達でもなければ、家族でもないんですけど・・・と言いたくなりました。
アマさんとの関係は嫁姑の関係に近いものがあり、あまり近づきすぎるのも禁物です。
聞きたくもない話を聞かされる前に、自分から会話を全く違う内容に変えてしまう、或いはその場を離れるのも一つの手かもしれません。
⑦ きれいな顔の人/思わずぎょっとしてしまう顔の人には要注意
うちの1号は前者、3号は後者でした。
1号は、私に向かって「私は綺麗だから・・・」みたいな事を平気でいう人でした。
そんな人は誰よりも自分の事が一番かわいい人です。子供の事をなりふり構わず追いかけてくれるような事は決してしてくれません。
ほこりやチリを掃きながら、「どうしてこのわたくしがこんな事をしなくちゃいけないの・・・」みたいな顔もよく見せ付けてくれました。
そんな方々は、違う職種にお勤めする事をおすすめしたくなります。
また、3号は後者でした。娘が最初に彼女に初めて会って顔をみた時に「ママ、こわい~。」と、言って逃げ出したのを今でもはっきり覚えています。
そんな顔も、慣れれば愛嬌!と思って採用しましたが、やはり人間の顔は、その人となりを物語っています。(顔というより表情からかもしでる雰囲気ですよね。)
娘は彼女の顔を見ては、怖い、怖いと1週間ほど言っていたと記憶しています。
(その時ばかりは、日本語がわからなくて良かった・・・と思いました。)
⑧ 年寄りには要注意
2号、3号はもう、子供を追いかけるパワーがない中年の方でした。
子供がある程度大きいのであれば良いかもしれませんが、まだ小さい子供がいる家庭には、体力がある若めの方がおすすめです。
そうじゃないと、走りまわる子供を自分で追いかける羽目になります。
(しかし、あまりにも若すぎるアマさんは、子供ではなく白人の男性を追いかける可能性有りです。)
最初は年配の方のほうが、気が長くていいかなと思っていましたが、身体が言う事を聞かない分、結局そのストレスを子供にぶつけてしまう方も見受けられるようです。
(もちろん、そうでない方も沢山います。)
⑨ 自分がない人には要注意
2号はまさにドンピシャこのタイプでした。
自分がない人は、悪い友人に騙されやすく、他人にそそのかされやすいです。
また、自分に自信がないので、妙にナイーブだったりします。
2号は、最初は純朴な良い人のように見受けられました。
ところが、近所の悪友にどんどんそそのかされ、最後に辞める時には、明らかに彼女が書いた文面ではないメッセージが携帯に送りつけられたりしました。
悪い友人にコントロールされてしまったのです。彼女を紹介してくれた同国出身のエージェントさんまで、2号はすっかり変わってしまった・・・と嘆いたほどでした。
⑩ 自ら契約終了を申し出て前の雇い主の家を辞めた人には要注意
アマさんに情けは禁物です。
1号の話によると、前の家庭では自分が寝室として利用していた子供部屋に2段ベッドがあり、下の段に自分が寝て、上の段には子供と子供のパパが寝ていた。
男性と同じ部屋に寝るという事に耐えられず、自ら契約終了を申し出て、前雇い主を香港イミグレーションに訴える形で辞めてきたというのです。
私はその話にすっかり同情してしまい1号を採用する事にしました。
・・・が、我家ですったもんだあった末の彼女の辞め方はひどかった・・・。
完全個室を与え部屋にはテレビとDVDプレーヤーもつけ、至れり尽くせりの対応をしたにもかからわらず、辞める時には、私を訴えるというような内容のレターをイミグレに出すぞ!と脅かされました。
もちろん、彼女のねらいは、自分から辞めると申し出るともらえない、一ヶ月分の給料をもらうための作戦だったのです。
私がその事に気がついたのは、彼女がいなくなってからの事でした。
私としては、イミグレに調べられて困るような事は何一つしていなかったので、何も恐れる事はなかったのですが、そんな事に巻き込まれると、次のアマさんの採用ができません。
その件が解決しない限り、前には進めないのです。
そんな長丁場に付き合う気はさらさらなかったので、さっさとこちらから解雇という形にして、一ヶ月分の給料と自国への片道チケット代を渡して、お引取り願う事にしました。
・・・が相手もタダでは引き下がりません。我家を出るときに、いろいろなものを盗んでいきました。
香港のイミグレーションに相談すると、まずは警察に行くしかないと言われ、警察に通報し事情聴取を受けました。
ただし、家で発生した出来事の場合、盗んだ証拠がでてくる可能性は稀です。なので、逮捕なんて事は現実あり得ない話との事。
結局、1号から戻ってきたものは一部の物品のみで、最後まで盗まれた物すべては戻ってきませんでした。
一部戻ってきた物品は、そーっと家の前の玄関においてあったのですが、それを最初に発見したのは、うちの2号でした。
「マム、これが玄関にの前においてありましたけど・・・。」と、ポソっと言いながら。
さあ、上記ポイントに注意してアマさん選びを終えたとしましょう。
しかし、アマさんの中には、晴れて結婚(契約)成立までの我慢・・・と猫をかぶっている人も沢山います。(これって結婚詐欺ですよね~。)
そんな、結婚詐欺まがいの事に遭った場合、いとも簡単に破談にできるところが、本当のお見合いとは違うところです。
もちろん、お互い一度は寄り添った二人が離れるには、苦い思いもつきものです。しかし、別れる事がお互いにとってベストなのです(ウルウル)!!!
特に一緒に暮らし始めて、こんな変化が現れたらもうアウト!・・・というチェックリストは次回で