アメリカ教育事情

序章


アメリカ教育事情

プロフィール

華和僑 です。 (華僑と和僑の合成です。)
プロフィールは、海外生活 40年 技術系出身なのに何故か英語が得意。
学生時代からアメリカ人相手の観光ガイドなどでお金をしっかりと稼いでいました。
アメリカ時代は米国の部品メーカーの対日売り込みに参加。日本の主要の自動車メーカーに米国の部品メーカーの技術の社長と一緒に技術通訳として指名をうけました。
このコラムで、息子2人をアメリカの大学に進学させた経験をシェアしたいと思います。
アメリカでの大学進学は金銭面も含めて大変タフな面がありますが、子供の可能性を考えるとひとつの選択肢としては大変有意義な面があります。

 


序章

1983年のことです。
私はマサチューセッツのチャールズ川のそばにのんびりと立っていました。
ある学会の参加で日本からの技術の偉い大先輩のカバン持ちで、マサチューセッツのケンブリッジ地区に来ていました。

たしか3月か4月のことでした。
マサチューセッツ工科大学のすぐそばのホテルに大先輩と一緒にとまって暇をみて散歩を楽しんでいました。

奥のほうにハーバード大学があります。そして自分たちのホテルに近いほうにマサチューセッツ工科大学があります。

川をはさんで向こう側がボストン地区です。そこにはボストン大学があります。

のんびりと朝方に散歩にでかけてチヤールス川におそらくハーバード大学の学生たちとみられるボートの練習風景がみられました。

ハーバード大学の生協や学生会館、そしてMIT(マサチューセッツ工科大学、以下MITと呼びます)に一人で午後からでかけてみるもの、聞くものすべてを吸収しようと思いながらの散歩です。アメリカに駐在をはじめてまだ2年と少しのことです。

学生たちは屈託がなく、親切で、他人に対しての思いやり、自信が感じられました。
その笑顔、親切心、思いやり、公共道徳を身につけて、あらゆることに対応できる。
そのように感じました。

道を尋ねても本当に親切に外国人に対応をしてくれます。
選ばれた人たちの義務(ノーブレスオブリリージェ)、そういったものを感じます。

まだ滞米生活2年と少しの私にとっては、早口の英語、そしてボストンなまりの英語、ついていくのがちょっと辛い状況です。

あとで知ったのですが、アメリカの弁護士でボストンなまりの英語を話すひとが、弁護士の主流を占めるとのことです。

こんな素晴らしい人たちに、そして素晴らしい施設、超がつくほど一流の教授陣、世界中に卒業生のネットワークがあり世界中から優秀な学生をリクルートできるシステムをそれぞれが持っています。成功した卒業生の寄付金たるやものすごい金額と聞いています。

3つの大学はすべて私立大学です。その年間予算を聞いて驚きました。

MITの年間予算がたしか2500億円、(MITは名前のとおり工科大学ですので、技術系のみです。)日本の超難関校の某国立大学の年間予算が2200億円です。ただしこれには内訳があります。つまり日本の最高峰の大学は2200億円を工学部、医学部、法学部などなどで分けると聞いています。(この数字はたしか2000年の初めの数字です。概略ですので正確性はご容赦ください。ちなみに2014年で124億ドルとのこと。ハーバード大学は37.6ビリオンドル、スタンフォードは21.4ビリオンドルとのことです。もう日本円に換算するのがいやになるほどの年間予算です。みなさん計算してください。)

工科大学の2500億円と日本のトップの総合大学の2200億円の予算では例えば、おなじ工学部同志で競争をすると(日本の大学は2200億円の予算をたぶん工学部に700億円くらい割くとして)まず予算で勝負にならないという現象がおきます。

日本の頭脳流出の第一番の問題点はこのあたりにもあるように感じます。

ともあれ自分の学生時代―麻雀、部活、飲み会に明け暮れてほとんど勉強らしいことはまったく手をつけないまま学生時代を過ごしたわが身をすっかりと忘れて、この3つの大学の環境をみてこんなところで勉強や青春時代をおくることができる人たちはなんど幸せなのだろうと思うと同時に感銘したことを覚えています。

ともあれそんな知識も皆無の私達が見たこと、聞いたことそして実際に我が家でのアメリカ受験対策をもとにこれからアメリカの受験事情を思い出すままにつづってみました。

香港ママ便利帳の編集長、そして閲覧される皆様に私たちの拙い経験が少しでもお役にたてば幸いです。なお各種の数値、あるいは大学ランキングのことなどは年度によって変動がありますのでその正確性につきましてはご容赦ください。

世界の大学ランキング20位のうち15校がアメリカにあります。年度によっては多少の変化があるかもしれませんが、大体の目安がこういったところでしょうか。

残念ながらこの20位以内にはたしか日本の大学は入っていないと思います。

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