絵本から得られるもの

図書館ごっこ


絵本から得られるもの

絵本を読むこと、読み聞かせること、こんなことをじっくり考えるなんて、ひまな人だろうと思われるかもしれませんが、世の中のお父さん、お母さん、または子どもに関わる人たちにどうしても伝えたくて、分かりきったことかもしれませんが、時間を割いて読んでいただけたら、とても嬉しく思います。

プロフィール :
横井ルリ子さん 教育者教員経験を活かし、個人教授という立場で長年教育に携わる。現代の教育に疑問をもち「母のクラス」「こころのクラス」など独自の教育法を実践。最近は、読み聞かせ、読書、作文など国語教育にも力を入れている。在港16年。

 


図書館ごっこ

最近、うちで、はやっている遊びは、「図書館ごっこ」。遊びの天才である二人の娘たちが考えた最新のごっこ遊びだ。
ちょっと前までは「犬の散歩ごっこ」が一世を風靡していた。飼い主役と飼い犬役に分かれてする遊びだ(だいたい権力の強い者が飼い主役に就く)。犬役の 方はロープで縛られ、よく椅子などにつながれている。1年以上もロングセラーだったこの遊びもついに淘汰し、さらに広がりのある「図書館ごっこ」に、その 地位が奪われたのだった。
小さな籠に絵本を分類し、並べる。これは本屋さんと呼ばれる図書館員の仕事。その他に図書カード作りと本格的だ。しかし、私が一番すごい!と感心したこ とは、お客さんが本を選んでいるときや、借りるときなどに、「これがおもしろいですよ。」とか「新しい本が入りましたよ。」とか、「英語の本はどうです か。」などとアドバイスしていることだった。
私は大学生になるまで、図書館司書という仕事が存在することを知らなかった。
まして、図書館ごっこなど、本嫌いだった私には考えられなかった。楽しそうに図書館ごっこをしている娘たちを見て、私は、もし生まれ変わったら、来世はきっと図書館ごっこをして、図書館司書になってやるぞ!と密かに思った月曜の昼下がりだった。

2008年1月14日の日記より

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