ちゅったんの香港おばば
マミーと私、ときどき愉快な親戚たち
C家に嫁いで18年。オットは男ばかりの5人兄弟の末っ子。実の娘のように可愛がってくれるマミーとの関係は良好。あまり親しくない人からは「香港おばばと同居大変でしょ」と同情されるけど、この異文化交流を楽しんでます。マミーのほうがよっほど気を遣っているようです。マミーは、(ときに度を越した)世話好きで、変なところに潔癖で、義理人情に厚く、せっかちで、記憶力がよく、歴史好きで、料理嫌いで、かなり頑固で、行動力のある人だ。男に生まれた方が幸せだったかもしれない。面倒見がいいので、80歳を超えても息子たちの家族のために世話を焼いている。そのせいで、うちの家族は兄たち家族のトラブルにいつも巻き込まれている。香港では家族の付き合いが濃いので、それもしょうがない。そんな日常のエピソードを、気まぐれに連載しています。
単位
香港に暮らしてもうすぐ16年。
一時帰国の度に日本の方が異文化に感じるぐらい香港化している。
マミーとの同居生活(オットの存在感が薄い!?)もつつがなく送っており、何の問題もないのだが、ある分野においては意思疎通が不可能になってしまうのだった。
マ「小豚(しゅうじゅ/うちの次女1歳の愛称)、幾磅(げいぼん/何ポンド)?」
私「んー・・・、10キロだけど、何ポンドかな?」
マ「それって、標準?」
私「多分」
この場にオットがいてくれたら、即座にキロをポンドで答えてくれるんだけど、いない時はお互いモヤッと状態。
香港はキロ、グラムがそれほど一般的ではない上に、野菜は斤、果物はポンド、漢方系は両とか銭とかややこしい。
斤は500グラムより多くて、ポンドは500グラムより下だったよな〜と大雑把には覚えている程度。両とか銭となるとお手上げだ。
重さより深刻なのは、体温。
長女の発熱の時も、手持ちの電子体温計は摂氏のみ。
マ「熱何度?」
私「37.5℃で高熱じゃないから、大丈夫。」
マ「37.5って、90いくつ?30いくつじゃ熱あるかどうかわかんないでしょ!」
私「華氏だと何度かわかんないんだけど・・・」
マ「何で知らないの?!」
孫が具合が悪いだけでも落ち着かないのに、摂氏だとわからないマミーはイライラして機嫌が悪くなる。
香港では以前は華氏が主流だったのか、マミーは断固として華氏派。
健康院では予防注射の後、38.5℃以上なら解熱剤を飲ませてくださいと言うから、最近は摂氏が主流?
私も今度こそは摂氏と華氏の早見表を作ろうと思いつつ喉元すぎれば・・・で、娘の熱が出ると、いつもこのやり取りである。
つい先日、次女が初めて発熱して、耳で測る体温計を嫌がって正確に測れないので、薬局で肛門用(公立病院は赤ちゃんは体温はお尻で測ります)の水銀の体温計を買った。
親切にも水銀をはさんで上下に摂氏と華氏どちらもある!ここから高熱っていう印もついている。
これで熱を測ったら瞬時にマミーに答えられて、悩まずに済む。
ところが、この体温計日本製と書いているけど(多分ウソ)、設計ミスで水銀の位置から目盛が見えない。
目盛の方を見ると水銀が見えない。
でも、摂氏と華氏の早見表がわりに使えそうだ。
ちなみに肛門用は、ビニールの使い捨てカバーが別売りされていて便利。
カバーの方が、体温計より高かったけど・・・。
参考までに調べてみました。(調べてもすぐ忘れちゃう)
1ポンド=453.59グラム
1斤=600グラム
1キロ=2.2ポンド
例えば、10キロだったら×2.2で22ポンドですね。
なぜか香港では、kgをキロとは読まずケージー、gはジー。
mlはミリリットルではなく、ミルと言うらしい。
温度は
華氏99度=37.2℃
華氏100度=37.7℃
華氏101度=38.3℃
華氏102度=38.9℃
長さもメートルではなく、尺とか寸とか古典的。
でも、長さはあまり問題にならないので省略。