ちゅったんの香港おばば

スイートなスープはいかが?


ちゅったんの香港おばば

マミーと私、ときどき愉快な親戚たち

C家に嫁いで18年。オットは男ばかりの5人兄弟の末っ子。実の娘のように可愛がってくれるマミーとの関係は良好。あまり親しくない人からは「香港おばばと同居大変でしょ」と同情されるけど、この異文化交流を楽しんでます。マミーのほうがよっほど気を遣っているようです。マミーは、(ときに度を越した)世話好きで、変なところに潔癖で、義理人情に厚く、せっかちで、記憶力がよく、歴史好きで、料理嫌いで、かなり頑固で、行動力のある人だ。男に生まれた方が幸せだったかもしれない。面倒見がいいので、80歳を超えても息子たちの家族のために世話を焼いている。そのせいで、うちの家族は兄たち家族のトラブルにいつも巻き込まれている。香港では家族の付き合いが濃いので、それもしょうがない。そんな日常のエピソードを、気まぐれに連載しています。

 


スイートなスープはいかが?

アルコール(度数30度以下)が免税で日本よりお酒が安く買える香港ですが、根っからの酒好きの香港人は少ない。私の周りの香港人は、お酒よりお茶かソフトドリンク、二次会はスイートスープ(糖水、とんそい)つまりお汁粉を食べに行くことが多い。

お汁粉というと小豆を多い浮かべるけど、香港ではお汁粉専門店があり、代表的な物で、くるみ、ごま、杏仁、小豆、緑豆、湯葉などがあり、そこに練りごま入りの白玉オプションで入れることもできる。お汁粉ではないけど、白木耳とパパイヤの温かいスイートスープも美容にもよくおすすめです。

例年の冬より寒い香港、糖水がそれほど好きというほどではない私でも、甘くてあったかくて体に良さそうな糖水を恋しいと思ったりする。でも、寒いから買いに行くのも面倒。

そんなタイミングでマミーが腐竹(乾燥湯葉)を6枚くれた。なにやら、大豆を戻して臼でひいて豆乳から作った手作りの湯葉をもらったそうで、そのおすそ分け。

腐竹は食べるのは好きだけど、糖水を作った経験なし。でも、マミーの説明を聞くと他の糖水に比べやたら簡単そう。

腐竹と銀杏を水に入れ、沸騰したら氷砂糖を入れて、腐竹がドロドロの液体状になるまで煮たら完成。注意事項は、絶対に、絶対に蓋をしてはいけないこと。マミーが新婚時代、初めてこの糖水を作った時に、蓋をしていたので、中身が溢れてガスの周りが糖水の湖になった苦い経験あり。

この糖水、腐竹のクオリティがいいからか、今まで食べた全種類の糖水の中でベスト中のベスト。こんなに美味しい糖水は食べたことがない。私って天才、じゃなくて、この腐竹すごい。残念なのは、売っている物ではないので、次はいつ手に入るかわからない。

お汁粉にはそれぞれ漢方的な効果があり、くるみは頭、ごまは髪、小豆・緑豆は解毒、湯葉は肺を潤すそうです。乾燥する時期、腐竹で肺を潤すことで、風の予防になる、とマミーが言っていました。みなさんも、ぜひスイートスープで心も体も暖まってみてはいかがでしょう。

Jan 15, 2021

Related Posts

發佈留言