ちゅったんの香港おばば
マミーと私、ときどき愉快な親戚たち
C家に嫁いで18年。オットは男ばかりの5人兄弟の末っ子。実の娘のように可愛がってくれるマミーとの関係は良好。あまり親しくない人からは「香港おばばと同居大変でしょ」と同情されるけど、この異文化交流を楽しんでます。マミーのほうがよっほど気を遣っているようです。マミーは、(ときに度を越した)世話好きで、変なところに潔癖で、義理人情に厚く、せっかちで、記憶力がよく、歴史好きで、料理嫌いで、かなり頑固で、行動力のある人だ。男に生まれた方が幸せだったかもしれない。面倒見がいいので、80歳を超えても息子たちの家族のために世話を焼いている。そのせいで、うちの家族は兄たち家族のトラブルにいつも巻き込まれている。香港では家族の付き合いが濃いので、それもしょうがない。そんな日常のエピソードを、気まぐれに連載しています。
エビ・カニにご用心
娘たちの妊娠中、マミーからエビ・カニなどの甲殻類は食べないようにきつく言われていた。妊娠中に食べると子どもに皮膚のトラブルが出ることがあるからという言いつけを守って、生まれるまでエビカニはお預け。香港は冬に蛇のスープを飲む食文化があるけど、蛇もNGだそう。他にも体を冷やすスイカや冷たい食べ物もダメ。
科学的な根拠はともかく、迷信だろうが何だろうが、中国5000年の歴史の重み、マミーの教え、まずは守ってみようというのが、私の基本姿勢。
妊娠中のエビ・カニ自粛は、それほどの苦痛もなくクリア、産後1ヶ月の坐月と言われる大事な時期も出産で体が弱っているので、エビカニ自粛を続行。晴れて坐月開けた時に、エビ・カニ解禁になり、豪勢にタラバガニを食べた。
その日の晩、全身の痒さでのたうちまわることに。今まで経験がなく、蕁麻疹という文字も思いつかなかった。その日は休日で、それも午後8時過ぎで、病院に行くなら救急しかない。こんな状況で授乳していいのかわからず、粉ミルクを飲ませようとしても、もともと母乳100%で育てていたので、粉ミルクを受け付けず、泣き叫ぶ大S。パニック!
これはカニが原因だろうと予測がついたが、一緒に食べた母は何ともない。やっぱり産後1ヶ月たっても体はまだ回復しておらず、エビ・カニも控えるべきだったと、後悔。
母が救急に行く前に、黒酢は解毒作用があるから、水で薄めて飲んでみてというので、飲んだら、あら不思議。1時間後には全身の痒みがすっかり収まった。でも、それ以来、海鮮は生・加熱を問わず、鮮度が落ちている物を食べるとむず痒くなる。アレルギーのセンサーが発動するらしい。
昨日も市場でエビを買って茹でて食べたら、私一人だけむず痒い。急いでお酢を飲んで、ごまかしたけど、翌日解毒作用を期待できる緑豆のお汁粉を作る。
マミーの知恵袋。
妊娠中・産後はエビ・カニは食べないように。体が弱っている時、疲れている時も、エビ・カニは避けましょう。香港は気軽に海鮮料理が楽しめますが、エビ・カニを食べ過ぎないように。マンゴーやライチが安く手に入りますが、は熱がたまりやすい果物なので、こちらも食べすぎ注意です。
Jan 19, 2021