ちゅったんの香港おばば
マミーと私、ときどき愉快な親戚たち
C家に嫁いで18年。オットは男ばかりの5人兄弟の末っ子。実の娘のように可愛がってくれるマミーとの関係は良好。あまり親しくない人からは「香港おばばと同居大変でしょ」と同情されるけど、この異文化交流を楽しんでます。マミーのほうがよっほど気を遣っているようです。マミーは、(ときに度を越した)世話好きで、変なところに潔癖で、義理人情に厚く、せっかちで、記憶力がよく、歴史好きで、料理嫌いで、かなり頑固で、行動力のある人だ。男に生まれた方が幸せだったかもしれない。面倒見がいいので、80歳を超えても息子たちの家族のために世話を焼いている。そのせいで、うちの家族は兄たち家族のトラブルにいつも巻き込まれている。香港では家族の付き合いが濃いので、それもしょうがない。そんな日常のエピソードを、気まぐれに連載しています。
元祖「港女(ごんろい)」
港の女、港で男を一途に待つ女、演歌のような情緒ありそうな言葉ですが、実は全然違うのです。
香港では「港」は、香港の、香港式の、香港の典型的な、という意味なのです。
「港」がつく言葉、「港産」は香港産、メイドイン香港。
「港大」は香港大学。
「港式」香港スタイル、料理などでも使います。
では、「港女」は文字通り、香港の女なのですが、じゃあ香港の女って?
「港女」はここ数年でよく耳にするようになった言葉で、「あなたは港女!」と言われたら、生まれ育ちが香港の生粋の香港女性でもイラッとするはず。
私の「港女」のイメージは、見栄っ張り、男に媚びない、物欲が高く、自分のことは棚に上げ他人には要求が高い、わがまま、きまぐれ、いくつになっても御姫様気分、など自分で書いていても、こんな人友だちになりたくないと思っちゃいます。
オット曰く、兄嫁たちは「港女」の草分け、らしいです。正式な「港女」の定義はわからないけど、男性と平等に仕事するのが一般的になった世代ということらしいです。
確かに兄嫁たちは義兄たちより威張ってますね。
ヘルパーさんがいるので家事は一切しません。それは賛成!うらやましい。
義兄の一人が己開封のダイレクトメールの山が雪崩状態だと愚痴っていました。内心、それ私もよくなってるしー、義兄がやればいいじゃん、とつぶやく。
路上で彼氏や旦那さんを責めたててる女性見たことないですか?
男のメンツとかプライドとかペチャンコに積み潰しちゃうような人は完全に「港女」です。
オットに「港女」ってどんなイメージ?と聞くと「バレンタインデーに受け取る花がないから、彼氏からを装って自分宛てに花束オーダーするような人」だそう。
先日、2兄の家族と食事に行ったとき、レストランのトイレが空いているのに2兄嫁がドアの前で待っているので何かと聞いたら
「トイレの蓋が閉じているからお店を呼んでるの」
「何で?」
「中に何が入ってるかわからないでしょ」
「・・・・・。」
お店のスタッフがやってきて、心底呆れた口調で流してから開ければ済むことでしょ!と風のように去っていきました。
ホントだよ、小学生じゃあるまいし。
なるほど~、こんな訳わかんないことで人を使うあたりが「港女」なのね~
20歳の子どもがいる立派なオバチャンですが、多分子どものオムツ替えもヘルパーさんと義兄任せだったんでしょうね。
普通、トイレのウンチやゲロぐらいでは動じないはず。箱入りオバチャン、さすが「港女」のパイオニア。
2兄嫁だけではなく、1も3も4の嫁も「港女」系です。マミーも押され気味。
香港の女性は、威張っていられるだけ恵まれてるな~と思います。
でも「港女」なんて呼ばれたくないな~