ちゅったんの香港おばば
マミーと私、ときどき愉快な親戚たち
C家に嫁いで18年。オットは男ばかりの5人兄弟の末っ子。実の娘のように可愛がってくれるマミーとの関係は良好。あまり親しくない人からは「香港おばばと同居大変でしょ」と同情されるけど、この異文化交流を楽しんでます。マミーのほうがよっほど気を遣っているようです。マミーは、(ときに度を越した)世話好きで、変なところに潔癖で、義理人情に厚く、せっかちで、記憶力がよく、歴史好きで、料理嫌いで、かなり頑固で、行動力のある人だ。男に生まれた方が幸せだったかもしれない。面倒見がいいので、80歳を超えても息子たちの家族のために世話を焼いている。そのせいで、うちの家族は兄たち家族のトラブルにいつも巻き込まれている。香港では家族の付き合いが濃いので、それもしょうがない。そんな日常のエピソードを、気まぐれに連載しています。
おばばんちホームステイ
13歳の次女小Sは、C家の最年少でずーっとみんなのかわい子ちゃんだったけど、とうとうと言うか、めでたくと言うか、反抗期に突入しました。
私もオットは去年夏から始めたビジネスが激烈に忙しく、子どもたちの話をゆっくり聞いたりできず、寄り添ってあげたいけどなかなか余裕がなくモヤモヤ。
コロナで学校へも行けない部活もない、勉強に全くやる気が出なく、学校からお電話が。
オットと私で諭しても効き目なしでどうしたらいいか悩んでいた。
そうだ!マミー んちにしばらくホームステイすればいい、これは名案。
2年前に実家の母が治療で香港に滞在した時に部屋が足りないので、15歳だった大Sはマミーの家に1ヶ月半泊まっていたのだ。その時も大Sは反抗期の終わりかけだったけど、文句ひとつ言わずにマミーの言いつけを守って、おまけに成績まで上がって帰ってきた。
マミーの家から帰ったら精神的にも成長していた。小Sにも期待できるのは?
マミーは全身全霊で孫の世話をする、それに応えようとするんだろうね。
ただ、きれい好き、お世話好きがエスカレートすると側にいる人は辛くなっちゃう時がある。
大Sからの情報では、シャワーに際して前後に決まった段取りがあり、それがなかなかである。
着替え、下着を部屋に用意する。
バスタオル、髪を拭く用のタオルを用意しバスルームにおく。
シャワーから出てきた後に履くスリッパを用意する。
シャワー後に使ったスリッパ、タオルは使用後回収され、直後に着た服も寝る前に湿っているからとまたお着替え。
シャワーの時間も、寝る直前だと湿気が肌に張り付いているので、夕食の30分後とか指定がある。
このように細々とお世話してくれるので、高齢のおばあちゃんの手間を増やしてしまい申し訳ないのもあり、その点はストレスだったそうだ。
さて、小Sの場合、コロナ禍でオンライン授業なので運動不足を解消すべく、マミーのマンションのジムに連れて行かれている。毎日、自転車漕ぎやランニングマシーンで1時間こなす。その間、マミーは横で、応援だそう(笑)
マミーはここ1年コロナ禍で外出自粛をしていて、息子たちが差し入れをしたり、時々買い物に連れて行ってくれるものの、以前の自由はなく、つまらなそうだった。
そこに小Sホームステイが始まって、溌剌としている。
小Sのために今まで拒絶していたWIFIまで引いちゃいました。
自宅ほどは自由には行かないので、半べそになってた日もあったけど、そこは我慢(私が)。かわいい子には旅をさせよ。マミーの家までたった6キロしか離れてないけど。
Apr 5, 2021