不妊治療

香港不妊治療体験記08


不妊治療

筆者: 不妊治療を経て2児(双子)の母

For Mumsの「健康」カテゴリーに「不妊治療アンケート回答」もありますのでご覧ください。

 


香港不妊治療体験記08

⑧ 「妊娠生活~切迫流産で絶対安静」

妊娠検査でプラスが出たということで有頂天状態でしたが、これも長くは続きませんでした。検査から約2週間後に出血したの です。ここですぐに「ヘパリン」の投与が中止されました。ヘパリンは血液をさらさらにする薬であるため、出血しやすくなるのです。さらにプロジェストロン を倍へ、かつ「とにかくトイレと食事以外は立たずにベッドでじっとしていなさい」という指示が出されました。この時点ではまだあまりに妊娠初期のため、超 音波を行っても心拍は確認できないということで6週目後半まで超音波は見送られました。

初めての超音波はもちろん内診でした。モニターを必死に見ていると、二つのマルが見えました。「どれが赤ちゃんなんだろ う??」と思っていると、先生が「まず最初に言えることは、双子ちゃんですね。」!!!そう、この二つのマルが子供たちだったのです。ところが、続けて先 生が「ただ、3つ目の卵がまだ残ってますね。」と言うではないですか。どうやら、戻した3つの卵はそれぞれ着床したのですが、何らかの理由で3つ目は育た ずそのままになってしまったようです。一人の子供の妊娠の場合、これは自然に対外に出されて化学流産のようになるのが通常なのですが、後の2つが順調に 育っているためこの育たなかった3つ目がそのままになっていたのです。さらに、その後ろに水がたまりつつあると言うことで、子宮がこれを排出しようとする と一緒に育っている2つも出てしまう可能性があるとのこと。一番望まれる結果は胎盤にこの3つ目が「吸収される」こと(!)、かつすでに2つの心拍がいい状態で確認できているのでうまくいくことを祈るしかない、との説明を受けながらも、「ここまできて流産は嫌だ。」という思いでいっぱいでした。

その後も仕事を休み「絶対安静」生活を続けていましたが、さらに1週間後にかなりの出血があり、このときばかりは「もうだ めだ」と思いました。ところが再び病院で検査してみると、かなり薬を使っていたせいか、子宮の外にポリープができており、挿膣剤を入れる際にこれにあたって出血したのではないかとのことで、子供たちには異常はないとのことでした。

出血自体はこれでおさまったのですが、今度は尿検査の度に糖がおりているとのこと。双子の妊娠の場合妊娠糖尿や妊娠中毒症 になる場合が多いとのことで、ここから私の「糖尿患者食生活」がスタートしました。1日の摂取カロリーを1,600キロカロリーとして、インターネットで 糖尿病のメニューを調べ、カロリーを計算し、ご飯を食べるに当たってはご飯の量を測って食べるという状態。お昼ごはんも仕事をしているためそれまでは外食 かお弁当を買ってきて食べることが多かったのですが、それではカロリー計算ができないのでカロリーが表示してあるレトルト食品を会社のパントリーで「チ ン」して食べるということをはじめました。仕事をしていて夫婦二人の生活ということで外食も多かったのですが、サラダはドレッシング抜きで食べたりした結 果、妊娠当初「ちょっと太り気味」だった私の体重は一旦マイナス3キロに。最終的には糖尿検査で妊娠糖尿ではなく、双子の妊娠であまりにも血液量が増えたために食べたものの糖が処理されずにそのまま体外に出てしまっているのであろうとのことでしたが、この毎日のカロリー計算のおかげで双子の妊娠とは言え、 30週あたりからむくみがひどくなり1日の間でも朝と夕方で3キロの体重差が出るようになるまで私の体重増加は10キロ弱と、体重管理にうるさい日本の先生でもOKがもらえるくらいではないかと思うほどでした。

香港不妊治療体験記08その後むくみがさらに悪化、足つぼマッサージに行ってもむくみがとれない状態にまでなり、血圧も上が135、下が100を上回ってきたということで、最終的にそれ以上お腹にとどめておくことは危険ということで先生の勧めで37週で帝王切開に踏み切りました。30週から37週 までの体重増加はさらに5キロ。この大部分が私の体に蓄積された水分だったようで、出産の日の朝、病院に向 かうときの記念写真(帝王切開ですからこの余裕!)を見ると、もう顔までがパンパンに腫れ上がっている状態でした。「お腹を切る」という生まれてはじめての一大手術も採卵のときは全身麻酔だったのに半身麻酔(とは言えいろいろあって首まで麻酔が効いてしまって大変だったのですが)で、意識のある中での手術 となりました。こうして生まれた子供たちは2,565グラムと2,560グラム。なんとお砂糖スプーン一杯分という体重差、かつ一人の赤ちゃんだったとしても上出来のサイズで生まれてきてくれました。

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