不妊治療

香港不妊治療体験記09


不妊治療

筆者: 不妊治療を経て2児(双子)の母

For Mumsの「健康」カテゴリーに「不妊治療アンケート回答」もありますのでご覧ください。

 


香港不妊治療体験記09

⑨ 「お金!お金!お金~費用について」

さて、不妊治療となると気になるのが費用の面ですが、私の場合は前にも申しましたが、通常一般的に使われる薬ではないより 安い排卵誘発剤に変えたところ私の反応が良かったため、成功した4回目の体外受精が受精卵を戻した後に色々薬を使ったにもかかわらず、微妙ながらも一番安くつきました。お寿司でも「イカ、赤身」が大好物の安上がりな私らしい結果でした。

まず最初の段階である検査の段階での費用ですが、これは毎回の先生の診察料(サナトリウムでは大体1,000HKドル前後 でした)とこれに検査代(血液検査など、場合によって値段は異なります)が加わりますので一概に「この程度」とは全く申し上げられません。また、検査と同 時にお薬を使用しないかたちで人工授精に進んだ場合は我が家はサナトリウム、およびWomen’s Clinicともに精子の洗浄に800HKドル、実際 の人工授精に1,500HKドル程度を支払いました。これにお薬(排卵誘発剤など)を使用したりする場合はもっと高額になりますのでご注意ください。不妊 治療は保険が適用されないことが多いですが、最初の検査の部分ではカバーされるものもあるでしょうし、人工授精程度までなら日本よりは少々高めながら、そう大きく負担になるものでもないかというイメージです。

一方で、日本よりもずいぶんお金がかかると思われるのが体外受精です。日本では体外受精の治療代金は30~50万円前後、かつ自治体によっては補助もあるところがあるようですが、結論から行くと、香港では民間病院で100~150万円コースと考えたほうがいいようです。

体外受精の治療費は大きく分けて①採卵と卵を戻す入院関連費用、②排卵誘発剤など薬代、③診察代および血液検査代、に分か れます。まず、サナトリウムのIVFセンターでお世話になる場合、①の全身麻酔での採卵、精子の洗浄と顕微受精、受精卵の殻の部分を削る作業、受精卵を戻 す作業と先生(麻酔の先生も含む)の費用を全部含めて約5万ドル強でした。先生によって費用が若干異なる場合もあるかと思いますが、一回の体外受精治療の 中でこれが多分一番まとまった支出となるでしょう。その次がやはり②の排卵誘発剤です。私が最初3回の体外受精で使用した「GonalF」は1アンプルで650HKドル(当時)という値段で、これを毎日、それも私のように大量に使用する場合1日の薬代だけで余裕で2,000HKドルを超えるという状態でした。ちなみに4回目の挑戦で使用して一番安くついた「Bravelle」の場合、1アンプルで350HKドル(当時)でした。(お薬はい ずれも患者さんによって使用量が異なり、1日1アンプルとは限りませんのでご注意ください。)ただ、ここの部分に関してはお薬の金額というのはある程度決 まっているものなので、どのくらいアグレッシブに薬を使用するかで差が出るものの、先生、あるいは病院によって大きく差が出ると言うことはあまりないと思われます。最後に③の診察代および検査代金ですが、これが先生、病院によって大きく差が出る一番のポイントかと思います。Women’s Clinicの場合はできるだけ頻繁に卵巣の状況をモニターし、薬の量を調整することによりベストの結果を目指す、というポリシーのようで、ほぼ2日に1回、血液検査と 超音波を繰り返していましたので、必然的にこの部分の費用もかなりかさみました。

ぶっちゃけ話、1サイクル目のピルから体外受精と着床を促進するための各種のお薬、そして妊娠検査までの約2ヶ月間にかかった費用は我が家の場合、1回目の挑戦で9万3,000HKドル、2回目は9万9,000HKドル、3回目は10万7,000HKドル、4回目は9万 2,000HKドルでした。これまたぶっちゃけ話なのですが、当時ダンナの会社がかけていてくれた保険ではなんとこれらの費用がほぼ全部カバーされたた め、我が家は費用を気にせずに治療を続けることができたというとてもラッキーなケースでした。(注:この保険はその後内容が変更され、現在は不妊治療関連費用はカバーされませんので、保険に関するお問い合わせはご遠慮ください。)ちなみに、公立病院で体外受精を行った場合の治療費用は1万5,000~2万 HKドルと聞いています。全く保険カバーがない場合、不妊治療の費用負担がストレスの要因になることも多いと聞きますので、治療を受けるにあたってはご夫婦で費用に関する話し合いをしておくことも大切かと思われます。

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